どうして自分はこれができないんだろうと悩む時があります。自分だけの問題であればまだ良いのですが、人から「今すぐやれ!」「早くなんとかしろ!」などと言われた時は、もっと苦しい思いをするでしょう。
人から頼み事をされたのに、それが自分にはできないことだったら…? 誰かから期待されるのは嬉しい事ですが、プレッシャーにもなります。
期待に応えてあげたいけど、上手くいかなかったら、失望させてしまうかも。もしかしたら、怒られたり、文句を言われるかもしれない…。
しかし、そんな風にいつまで悩んでも解決しないし、時間がもったいないです。できないことで悩んでしまう状態から脱するにはどうするか考えてみましょう。
目次
やる必要性、優先順位を考える
そもそも、やる意味あるの?
できる、できない以前に、今やっている(やろうとしている)ことは、必要あるのか考えてみましょう。
なんとなくやってみたけど、面白いわけでもなければ、役に立つわけでもなかった。だったら、別の事をやっていた方が良かった…。なんて、やった後でがっかりしたくはないものです。
やる必要がないのであれば、それはできなくても問題ないと判断できます。
今、優先してやるのはどれ?
やることがたくさんある時は、どれから手をつけたらいいかわからなくなりがち。そんな時は優先順位を決めておきます。
人が一度にやれることは限られるので、優先度の高いものから片付けましょう。
やっておくべきだけど、今すぐにでもやった方が良い案件か? 期限がすぐ迫っているもの。終わらせるのに手間や時間がかかるものなど。そういったものであれば、早めに取り組み始めた方がいいでしょう。
できること、できないことを見極める
自分でコントロールできないもので悩まない
人間、どうあがいてもできないものはあります。自分でコントロールできるものは、せいぜい自分くらいなものです。他人や自然現象などは、自分がどうしたって動かせないものです。
自分の行動がきっかけで他人が動いてくれることもあるでしょうが、それだってその人が最終的に自分で判断してそう動いたからです。
自分の力で他人でも何でも、完全にコントロールできるとは思わないようにしましょう。
なので、「何でもできます」「何でもやれます」なんて、安易に言わないこと。
そのうち無茶な要求をされ、自分ではどうしようもないもので悩むことになりかねません。
私はたまに「あー、あの頃に戻りたいなぁ…」と思う時があります。昔の思い出を懐かしんだり、現実には起こりえない妄想で笑ってみる。
精神的安らぎを得たり、想像力を鍛えるといった意味では、過去を振り返ったり、妄想するのは決して悪い事ではありません。
しかし、未来の世界の猫型ロボットがタイムマシンに乗って来てくれたりしない限りは、本当に過去に戻れるわけではありません。そんな都合の良い存在を待っても、現実にはやってきてくれません。
…とにかく、自分の力でどうにかできないことで悩んでもしょうがないよ、ということですね。
妄想と現実の区別はもちろん、自分が現実にできること、できないことの区別はしておきましょう。
今できないことで悩むより、今できることからやっていく
今の自分にできること、できないことを区別したら、今の自分にできることからやっていきましょう。
テストだって、順番に解答してくださいという指示がない限りは、すぐに解けない難しい問題から取り組むのは悪手です。制限時間があるのだから、そんなのは後回し!
解ける問題から先に片付ける方が、良い点数がとれます。ちょっとの時間さえあれば、確実に解ける簡単な問題すら取りこぼすのは、非常にもったいないですからね。
今の自分にもできそうなことからやっていけば、かつて自分ができなかったことも、いつの間にかできるようになっていた…。なんてことも、結構あったりするものです。
無理に今の自分にできないことを、焦ってやっても、やはり失敗してしまい、自信喪失、無力感に苛まれてしまいます。
今はまだできないけど、いずれはできるようになる。だから、今の自分にできること、少しだけ力を入れればできそうなことから取り組み、自信をつけていく。
「できない」を「できる」に変えるための練習や勉強自体は、今すぐにでもできるはず。
練習なくして、成功はありえません。成功するまで、失敗したって良いのです。
失敗も、成功するまでに必要な過程だと思えば。失敗したら、次はどうすればもっとうまくできそうか、考えてやっていけば良いだけ。
できない理由をあれこれ考えるだけより、できない理由は排除していき、できる理由、できるようになる理由を追い続ける方が役に立つと思います。できない理由だけを考え始めると、本当にキリがないですからね。
自分は何もできないという思い込みから脱却する
「いやいや、そうは言っても、自分は色々とやってきたけど、結局どれもうまくいかず、何もできない人間なんだよ…」
そう思う人もいるかもしれません。
しかし、本当に何もできない人なんていません。生きてさえいれば、誰だって何かしらできるものです。
歩ける、見れる、聞ける、喋れるなどなど…。これだけできれば、何もできないなんてことはありえません。
本当に「何もできない」と言える状態というのは、死んでしまった時くらいなものでしょう。
「自分は何もできない」と言っている人は、実際は「自分は(誰かと比べて)何も(うまく)できない」というのが多いのではないでしょうか。
競争の中で生き続ける道を選ぶのであれば、確かに他人より強くなければならないかもしれません。他人から評価してもらわないと生き残れないかもしれません。
しかし、他人と比べたり、他人から評価してもらうことだけを生きる目的にしてしまうと、幸せにはなれません。
「自分はあの人より下手だから」
「どうせお前にはできないと言われたから」
そんな他人からの基準だけに従っていたら、本当に何もやれなくなり、何もできなくなってしまいます。そんな人生、嫌ではありませんか? 少なくとも、私は絶対にごめんです。
他人と比べてどうだからではなく、自分はどうしたいのか、何をできるようになりたいのか。
どうせ比べるなら、他人ではなく過去の自分にしましょう。ゲームでもなんでも、自分がかつて出せた最高記録を塗り替えれば嬉しいもの。それがモチベーションとなり、もっとやりたいと思えます。
今、うまくやれてる人だって、最初は初心者だったはず。いきなり上手いか下手かをやたら気にしてたら、前へは進めません。今の自分は下手だと思うからこそ、今より上手になれるよう練習あるのみです!
本当に何もしたくない、できない、やりたくないならどうする?
何もしたくない状態だったら、休んでも良い
人は毎日24時間、ずっと働き続けることなんかできません。長時間働けば働くほど、次第に「何もしたくない」という状態になっていくもの。何もしたくない時の自分を、責める必要はありません。
何もしたくない状態というのは、身体や心が休ませてくれと訴えているサイン。それを無視して、無理に動き続けようものなら、倒れてしまいます。何もしたくないのなら、それに従って何もせず、休んでしまいましょう。
休むのは、いずれまた何かやれる(やりたい)時が来るまでの充電期間だと思えば、悪い事ではないはずです。
どうしてもやりたくない(できない)ことだったら?
「本気でやりたくない」のであれば、その気持ちに正直になって良いと思います。生きるのに必須となるものでなければ、逃げても良いでしょう。どうしても苦手なものというのは、人によってはあるでしょうから。
「苦手なもん? そんなもんないぜ! はっはっは!」
なんて強者もいるかもしれませんが、みんながそうなれるわけではありません。幸福に生きるためにやらなきゃならない義務でもない限りは、無理しなくて良いでしょう。
どうしてもやりたくない(できない)ことがあったって、良いんです! その代わり、生きているうちに自分が本気でやりたいもの、できること、できそうなものを見つける。
苦手なものを無理してやるより、得意なこと、好きなことに取り組む方が、あまり気負いしなくて良いから少ないエネルギーで済むし、なにより楽しい。
自分にはできないけど、他の誰かならできる。他の誰かができないことを、自分はできる。
それなら、別に自分に本気でやりたくないこと、どうしてもできないことがあっても、全然恥じる必要はありません。
他人から自分にできないことをやらされそうになった時は、素直に断ってしまいましょう。必要なら理由も添えて。
それでも無理にやらせてくるようなら? そういう人からはできるだけ距離をとって良いでしょう。
ずっと誰かの言いなりになってしまうだけというのは、自分の人生を生きているとは言えないと思います。
今できないことで悩むのは無駄 まとめ
- やる必要があるかないかを判断する
- やる必要があるなら、それは優先的に取り組む必要があるか判断する
- 今できないことで悩むより、今できることからやっていく
- 「自分は何もできない」と思い込まない
- 何もしたくない時は、充電期間のつもりで休んでも良い
- どうしてもできないことは、生きるのに必須でない限りは無理をしない
このような考え方ができるようになると、できないことで悩む時間が減り、より自由に生きられるのではないかと思います。
できることが増えていけば可能性も広がりますが、身体や心を壊してしまうくらいの無理だけは絶対にしないようにしましょう。