こんなこともできないのかと言わない

先生や上司、親などから「どうしてこんなこともできないんだ!?」とか、「こんなこともわからないのか!?」といったことを言われたことはないでしょうか? あるいは、誰かに言ってしまったことは?

こういうことを言われた時って、悔しい気持ちでいっぱいになるんですよね…。ただ、自分の方に非があったとしても、そこまで言わなくてもいいのではと思うことも。

誰だって最初は初心者

「こんなこと」というくらいなのですから、常識、当たり前、基本的といったことなのでしょう。

基礎的なことすらできなかったり、わからなかったりするのは確かに問題でしょう。チームワークであれば、最初の部分で誰か一人つまづいてしまうと、チーム全体が次の一歩へ進めないといった悪影響を及ぼすこともあるかもしれません。だから、「どうしてこんなこともできないんだ!」と言いたくなる気持ちは理解できなくはありませんが。

基礎的なことであっても、全員が最初からそれをこなせるとは限りません。「どうしてこんなこともできないんだ!」という人はすでに経験者でしょう。何度も経験している人の言う”こんなこと”は、もはや考える必要すらない程度のものかもしれません。

まだ一度もやったことない未経験者からすれば、その当たり前のことができなくても、まったく不思議ではありません。自分にとっての当たり前は、相手にとっても当たり前であるとは限らない。どうしてできないのかがわかっているのであれば、そもそも失敗しないでしょう。

未経験者は最初はわからないことが多いから、経験者に比べて不安を抱いているもの。そのような精神状態から、ミスを誘発してしまうことだってあります。

経験者がいくら怒りの感情を全面に出して責めたところで、何の意味もありません。それどころか、「自分は基本的なことすらできない、なんてダメな奴なんだ…」と、やる気や自信も削がれる危険だってあります。

原因分析をさせるためなら良いが、伝え方には注意

私の経験上ですが、「こんなこともできないのか」といったセリフは、怒りや悲しみといった感情を込めて吐き出されることが多い印象です。ストレスを感じてすぐ言ってしまう場合が多いかな、と。

今後の活躍に期待したいからこそ、本人にどうしてできなかったのか、どうしてわからなかったのかを考えさせるのであれば、意味があるとは思います。

「どうしてこんなこともできねえんだ!?」というキツい言い方ではなく、「どうして失敗してしまったのかな? 次はどうしたら良いと思う?」など、できるだけ穏やかな伝え方をするのが良いでしょう。

(これでも嫌味ったらしく聞こえるかもしれないので、
もっと相手を怖がらせずに伝えられる表現はないものかと、悩ましいものですが…)

警戒されてしまうと、いくら正しいことを言ってあげても素直に聞き入れてくれなくなりますからね。

ただ、個人的には「どうしてできなかったか」よりも、「どうすればできるか」を一緒に考え、すぐに次の手を実行した方が良い気はします。原因分析が後の役に立つのであれば少なからず意味はありそうですが、それ以上に時間が大事だと思うので。

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